全国社会保険労務士会連合会より「第8次社労士法改正に伴う業務の受託の取扱いについて」という
文書が公表され、同連合会ホームページに掲載されました。

【改正社会保険労務士法の概要】

1.個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続における紛争の目的の価額の上限の引上げ
 厚生労働大臣が指定する団体が行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続において、
特定社会保険労務士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的の価額の上限を、
120 万円(現行は少額訴訟の上限額(60万円))に引き上げること。(第2条第1項関係)

2.補佐人制度の創設
 (1)社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険
諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である
訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができることとすること。(第2条の2関係)

 (2)社会保険労務士法人が1の事務の委託を受けることができることについて規定すること。
(第25条の9の2関係)

3.社員が一人の社会保険労務士法人
 社員が一人の社会保険労務士法人の設立等を可能とすること。(第25条の6等関係)

 改正法の施行日は平成27年4月1日(3については平成28年1月1日)ですが、およびの改正
内容に関する業務を受託する場合の取扱いについて、下記の点に留意する必要があるとのことです。

 特定社労士が、紛争の目的価額が60万円を超え120万円以下のあっせん手続きについて、依頼者が
あっせん等によって解決する方針を固めるまでの相談に応ずることは、施行日前でも可能であるが、
依頼者が当該方針を固めた以降の相談並びに当該あっせん手続に係る業務委託(民間ADR機関で厚生
労働大臣が指定するものに申し立てるものに限る。)を単独で受ける旨の広告及び契約の締結は、
施行日以後にしなければならないこと。

 社労士が、改正法による改正後の社会保険労務士法第2条の2第1項に規定する補佐人業務に関する
相談に応ずることは、施行日前でも可能であるが、当該補佐人業務に関する広告及び委託契約の締結は、
施行日以後にしなければならないこと。

【参考】

社会保険労務士法の一部を改正する法律の公布について
(平成26年11月21日付け 基発1121第1号 年管発1121第1号)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/201411121.pdf

第8次社労士法改正に伴う業務の受託の取扱いについて
http://www.shakaihokenroumushi.jp/social/topics/2015/0325.html