厚生労働省から「予見可能性の高い紛争解決システムの構築」に関する調査結果が公表されました。

労働局のあっせん、労働審判、裁判から考察「予見可能性の高い紛争解決システムの構築」

労働局のあっせん、労働審判、裁判から考察「予見可能性の高い紛争解決システムの構築」

【調査結果の公表について】
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000088763.html

 この調査は、厚生労働省からの依頼を受け、裁判所の協力を得て、独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施したものですが、労働紛争解決手段として活用されている「労働局あっせん」「労働審判」「裁判上の和解」についての事例の分析・整理等がなされています。

【労働局あっせん、労働審判及び裁判上の和解における雇用紛争事案の比較分析(全13ページ)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000088762.pdf

<解決内容の傾向>
・あっせん・審判・和解ともに、多くのケースにおいて金銭解決が活用されている。
・雇用終了事案の場合、復職の事例は非常に少なくなっている。

<制度利用期間の傾向>
・あっせんは2か月以内で、審判は6か月以内で解決されるケースが多く、迅速な解決が図られている。
・一方で、和解については、6か月以上の期間を要するケースが多い。

<金銭解決の金額の傾向>
・あっせんは低額で解決する傾向がある一方で、審判及び和解は高額で解決する傾向があるが、いずれも解決金額の分布は広くなっている。

 ここで特に注目すべきは「金銭解決の金額の傾向」です。

 この調査では様々なデータから分析が行われていますので、ぜひチェックしてみてください